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マーケティング部 エキスパート 南 達也 Tatsuya Minami

Profile

1993年NEC入社。欧州市場を舞台とした携帯・通信業界およびPC業界への営業活動を通じてグローバルな視点を養う。1999年からは国内DRAM専業子会社の立ち上げに参画。2006年にNECエレクトロニクスに転籍し、海外営業の最前線に復帰。未経験だった自動車業界を志願し、北米におけるトップ2社のカーオーディオメーカーを担当、その辣腕を振るう。2007年に発足したばかりのマーティング部に異動。現在は、日・米・欧3極の取りまとめ役として、グローバル市場におけるニーズ把握から販売戦略の策定・推進までを一手に担っている。

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人に優しい未来のクルマ社会を創る 世界の人々が求めるカーライフを想像しながらカーマルチメディアの未来を描いていく。そこにグローバル・マーケティングの醍醐味がある。

グローバルな視野で開発戦略を立案し、実行する
「グローバル・ワーキングチーム」が始動。

「OK. See you next week.」日・米・欧3拠点をつなぐ定例の国際電話会議を終え、南は天井を見あげた。ようやく海外市場向けに打ち出すカーマルチメディア用デバイスの方向性が見えてきた。ふと時計に目を移すと、この会議の結果を待ちかまえている開発スタッフたちとのミーティングまで、あと5分を切っていた。よし――と立ち上がり、急いで書類を手にした南は、廊下を急ぎ足で歩きながら、頭の中で描きあがったばかりの“製品開発のシナリオ”をどうやって説明すべきかをフルスピードで整理しはじめた。――こうして「グローバル・ワーキングチーム(WT)」は本格的に走りはじめたのである。

南さんの写真 カーナビやカーオーディオといった、いわゆる「カーマルチメディア」と呼ばれる分野において、NECエレクトロニクスのシステム制御用半導体デバイスの世界シェアは6割を超えている。それは世界の最先端を走ってきた日本のカーマルチメディア市場の多様で高度なニーズに、NECエレクトロニクスが応え続けてきた証にほかならないのだが、裏を返せば、これまでは「他国よりも進んだ日本市場にフォーカスをあてて製品をつくってきた」とも言える。
「今後さらに世界シェアを拡大していくためには、日本向けの製品をそのまま海外に展開するのでなく、それぞれの国や地域のニーズに応じた製品づくりが欠かせない。そのためには、世界各地の市場動向を共有・分析し、グローバルな視野で開発戦略を立て、実行していく『グローバルWT』が必須でした」

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国・地域によって異なるニーズを把握し
そこから“最大公約数”を見つけ出していく。

「グローバルWT」が取り組んでいるのは、日・米・欧という各地域のマーケティング活動に横串を通し“世界市場に共通するニーズ”を導き出すこと。
「いくら世界各国のニーズを拾い上げて製品をつくるといっても、それぞれの地域ごとに製品をゼロから開発していたのでは、コストも期間も膨大なものになります。そこで、フィジビリティスタディ(注1)の視点から、国・地域ごとにどんなニーズがあって、優先順位は何なのかを判断していこうと考えています。」
つまり世界のメーカーが求める機能や品質の“最大公約数”を明らかにし、それを製品の基礎部分に盛り込んでおき、そこから地域ごとのカスタマイズを加えていくという手法をとったのである。

南さんの写真 「ところが、思ったほど話は単純ではなかった。当たり前のことかもしれませんが、日・米・欧という各市場のニーズを一つひとつ丁寧にみていくと、メーカーのニーズも、エンドユーザーのニーズも、その国や地域の環境によって随分と違うことがわかりました」
例えば、広大な土地をもつアメリカでは、日本ほど詳細なロードマップ情報は必要とされず、大まかな方角と主要道路がわかればよいとされていた。一方で、国境を超えてさまざまな国を行き来するドライバーが多い欧州では、国ごとに異なる標識や言語への対応も求められる。

「こうした地域ごとの差を踏まえながら共通のニーズを探していくのは、なかなか骨が折れました。でも、世界中のドライバーの顔を思い浮かべながら、その全員に満足していただける製品をつくることを考えるのは、たまらなく楽しいんです。これこそ“グローバル・マーケティング”の面白さじゃないでしょうか」

(注1)フィジンビリティスタディ
実現可能性。市場規模や採算性、技術面での実現性などを踏まえ、ビジネスとして成立するかどうかを検証すること。

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